ブログ 業界情報・商品マメ知識 2024年12月26日
ニュースなどでも取り上げられるシニアカーの危険運転ですが、映像を目にしてヒヤッとした人も多いのではないでしょうか。
危険運転が起こる背景にはどのようなことが考えられるのか、どうしたら防ぐことができるのか、合わせて確認していきます。
目次
シニアカーの危険運転
危険運転はなぜ起きるのか
危険運転や事故を防ぐためにできること
最後に
シニアカーの危険運転
シニアカーの危険運転の事例にはどんなものがあるのか、近年ニュースで報道された内容をいくつか抜粋しました。
■国道の左車線の中央付近を走行するシニアカーの姿が目撃された(2024年11月)
■雨天時に車道の中央付近を、シニアカーが傘を差しながら走行していた(2024年11月)
■片側二車線の県道で、中央分離帯付近をシニアカーが逆走していた(2023年10月)
■高速道路に侵入したシニアカーが600mほど逆走、警察に誘導されて引き返した(2022年4月)
幸い、どれも事故には繋がりませんでしたが、最悪の事態が起きてもおかしくなかったと思います。これらの危険運転に共通するのは、「車が走行すべき場所」を誤ってシニアカーで走行してしまっていることです。
「歩行者」の扱いであるシニアカーは、「歩道がある道路では歩道を走行」「歩道がない道路では路側帯を走行」「原則は右側通行(安全な走行側を優先)」という交通ルールになっています。
危険運転はなぜ起きるのか?
では、なぜシニアカーの危険運転が起きてしまうのでしょうか。
シニアカーは、別名「ハンドル形電動車いす」ですが、その見た目から「スクータータイプ」と紹介されることも少なくありません。
利用者側が交通ルールを理解して正しく乗っていても、周囲の人から「左側を走るように言われた」という話もよく耳にします。
また、自動車の運転免許を返納して、それに代わる移動手段として利用を始める方も多く、「マイカー」「バイク」という感覚のままシニアカーに乗ってしまう方が一定数いることも想像に難くありません。
更に、「いつもと違う状況」になったときに正しい判断ができなかったということも考えられます。
上の例で、逆走シニアカーを誘導してくれた方は、「利用者はバッテリーが足りなくなると思ってUターンしたらしい」と話していました。
普段わたしたちの接する利用者さんの中にも「忘れ物を思い出して引き返そうとしたけれど、その場で向きを変えられなかったので、そのまま横断歩道のないところで道を渡ってしまった。」などヒヤリハット体験をした方もいます。
それがもし、中央分離帯があるような大きな道路の場合だったらどうでしょう。反対車線まで出られずに道路の中央付近を走行してしまう可能性もあります。
シニアカーの危険運転が起きる要因をまとめてみると、
・車やバイクの感覚で走行してしまう
・利用者本人(や周囲)が正しい交通ルールを理解していない
・いつもと違うことが起きた時に誤った判断をしてしまう
などが、主に考えられます。
危険運転や事故を防ぐためにできること
危険運転を防ぐためには、利用者本人はもちろん、周りの人も正しい交通ルールを理解することが大切です。
取扱店の多くは、利用前や利用時に操作方法の説明と合わせて交通ルールなどの安全運転指導をしています。
人から譲り受けたり、ネットオークションやリサイクルショップなどで購入したりして利用を始める方は、交通ルールや操作方法について十分な知識がないままに乗っていることがあるかもしれません。そのような場合は、警察署主催の交通イベントなど、シニアカーの「試乗体験」や「安全講習会」を見つけて利用してもらうとよいでしょう。
目的地まで安全なルートを選ぶことも重要です。
あらかじめ、ご家族やケアマネジャーさんと相談して、ルート上に危ないところ(道幅の狭い道路、踏切、段差や側溝、急な坂道など)がないか把握しておくとよいでしょう。
また、工事をしていたり、天候が急に変わったり、道を間違えたりなど、想定外のことが起きた時にどう対処すれば良いのか確認しておくと安心です。それでも困ったことが起きてしまったときは、慌てずに「周りの人に助けを求める」ことも普段から意識しておいてほしいと思います。
セリオは以前から、すべての電動車いす・シニアカーの利用者に「操作方法と交通ルールの説明」、「目的地までの同行による運転練習」を中心とした「安全運転指導」を提供してきました。
さらに今年の10月から、クイズ形式で楽しみながら電動車いすの交通ルールを再確認するアプリケーション「簡易適性診断」のサービスも始めました。
こうしたサービスを通じて、シニアカーの安全な利用が定着していくことを目指しています。
最後に
正しい知識を身につけたと思っていても、道路の状況や環境が変わることもあれば、利用者自身のからだの状態が変わってしまうこともあります。大切なのは、何度も繰り返して学び、確認することです。
たとえネガティブな情報も、報道されることでシニアカーやその交通ルールが認知されるという側面もあります。多くの方にシニアカーを正しく知ってもらい、移動に困っている方たちに今以上に行き届けば、シニアカーを使いやすい環境の整備も進みます。
何台ものシニアカーが楽しく安全に走っているのが当たり前の風景になること。それがセリオの願いです。
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